1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 22:58:42.57 :h0acXXYn0

 アイドルマスターモバイル シンデレラガールズのSSです。
 その手の話が苦手な方は間違ってご覧にならないようお願いします。
 なお地の文が本文には含まれます。こちらもまた苦手な方はご覧にならないようお願いします。


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:00:58.83 :h0acXXYn0

 もう千秋の故郷、北海道では雪が降っているらしい。
 
 地元の御両親からの電話でそう聞いたと朝、千明が言っていた。

 11月もそろそろ終わりのこの時期、
 
 ここ関東もそろそろ冬景色。
 
 朝、玄関を出た時は吐く息の白さに驚かされたものだ。
 
 その白さは南方へ、南方へと進軍を進める冬将軍への白旗の様。
 
 なんてことを考えながら帰る準備を始める。


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:04:46.58 :h0acXXYn0

 もう事務所を閉める時間だが、
 
 事務所の中に社員では俺とちひろさんの二人、
 
 アイドルだとちょうど俺の担当ユニット、
 
 神谷奈緒、渋谷凛、北条加蓮の三人がまだ残っていた。


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:07:42.95 :h0acXXYn0

 俺の今日の仕事も残るは二つ、いや一つ、

 『アイドル達の送迎』

 「そして、その送迎の車内で行う簡易ミーティングという名のお喋り」

 (だから二つで一つなのだ)
 
 だけ。
 

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:11:18.74 :h0acXXYn0

 今日は久しぶりにユニットの三人が全員集合したから、

 少し話をしておきたい。
 
 まぁ……別に何か話すべき内容があるというわけではないが、
 
 俺のプロデュースの方針として、

 アイドルとのコミュニケーションは密にとっておきたいものなのだ。


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:15:00.34 :h0acXXYn0

「プロデューサーさん。準備できました? もう事務所、閉めちゃいたいんですけど」
 
 鍵当番を任されているちひろさんに、急かされる形で席を立つ。
 
「ああ、はい。大丈夫です--」 
 
「--奈緒、凛、加蓮! 準備できてるか?」

 はーい。と三人揃った返事を聞きつつ忘れ物の最終チェックをする。

 財布も持った。携帯も持った。カバンに……書類よし。車の鍵よし。

 机の上のローズ人形は……、っと これでよし。


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:18:09.17 :h0acXXYn0

「よし! じゃあ送っていくから皆降りといてくれ!」

 机の上の人形が倒れちゃっていたから直して……と、同僚へのさよならの挨拶も済ませる。

「ちひろさん、お疲れ様でした!」

 挨拶は集団社会の一員としての常識。とても大事なものだと思う。

「はい、お疲れ様でした」

 ドアを開け、ちひろさんを残して部屋を出る。

「きっと仁奈だな。ま、悪気はないんだろうけど」

 アイドルの皆の後を追って、階段を下りながら犯人を推理する。


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:23:18.29 :h0acXXYn0

「ん? なんか言った?」

 ユニットの中で、一番他人に敏感な加蓮が振り返る。

「いや、なんでもないよ。ほら乗ってくれ」

 座席のドアを開けてやると、

 一番最初に乗り込もうとした奈緒を凛が制する形で先に乗り込む。
 
「今日は奈緒は真ん中なの」

「え? なんでだよ?」

「そりゃ私と凛で今日は事情聴取だからだよ ほら乗った乗った」

 今度は逆に後ろから押しこむ形で、加蓮が奈緒を急かす。
 
 しかしこいつら本当に仲良いな。
 
 この娘たちを選んで良かった。
 
 自らのチョイスに自画自賛しつつ、運転席に乗り込みエンジンをかける。


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:28:33.24 :h0acXXYn0

「なんであたしが真ん中なの? 別にいいけどさ」

「こっちの方が二人で話聞けるでしょ? ね、加蓮」

「そうそう、それにここに座らないと奈緒、愛しのプロデューサーの顔が見にくいでしょ?」
 
「なっ!? 何が愛しだよ!」

「あ、奈緒。私達には素直になるって約束、忘れたの?」

「そっそれは、確かに約束したけどさ---」

 後部座席では絶賛ガールズトーク中、らしい。
 
 『、らしい』というのは三人が俺に聞かれないように喋っていて、
 
 はっきりとは何を喋っているのかわからないのだ。

 奈緒は相変わらず二人にいじられてるみたいだな。
 
 信号が赤になったので止まって、ミラー越しに後部座席を見る。
 
 ……? 加蓮がなんか元気ない……気がする。 


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:35:45.11 :h0acXXYn0

「---もし聞こえたらどうするんだよ!」

「聞こえてないって。大丈夫大丈夫。ね? 加蓮」

「……ん? あぁそうそう 気付いてないって--」

加蓮がこちらを見て聞こえるように言う。

「--みてあの間抜けな顔。気付いてるわけがないって」 

「おい! なんだよそれ!」

 文脈がわからないから詳しくツッコめないが、
 
 他人の顔を間抜けってなんだよ、俺の母ちゃんに謝れ。


 ま、母ちゃんも間抜けって言うだろうけど。


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:40:25.65 :h0acXXYn0

「運転中だからさ、からかうのは勘弁してくれ--」

 凛も奈緒も喋るのを止めてこっちを見る。

 加蓮がふふっごめんごめん、と謝るが、俺は続ける。

「--今は信号で止まってるからいいけどさ--」

「ーーもしお前らに何かあったらご両親に合わす顔がないんだよ」

 我が社の大事な資産でもあるのだが、
 
 単純に俺のかわいいアイドル達を傷つける訳にはいけない。

「ーーあ、あと奈緒を弄るのもやりすぎるなよ。反応が可愛いのはわかるけどさ」

 俺の言葉に奈緒が立ちあがる様な勢いで反応する。


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:43:50.90 :h0acXXYn0

「な!? pさん 聞こえてたのかよ!」

(※ pがプロデューサーの本名だと思って下さい)

 それと同じくらいのタイミングで、信号が青へと変わる。

「はい、座れ奈緒~。危ないからな」

「そうそう、奈緒。ほら座りなって」

 凛も俺の言葉に続いて、奈緒の手を引く。
 
 アクセルを踏み込み、車内に生まれる力に逆らわない形でそのまま奈緒が席へと座る。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:47:11.55 :h0acXXYn0

「大丈夫、何を言ってるかは聞こえてないよ--」

「--ただお前が二人に弄ばれてるのはミラー越しでも見て取れるだけだ」

「ならいいんだけどさ……凛! 加蓮! ちょっともう本当に止めてくれよな!」 

「ふふっ、ごめんね? 奈緒。あ、pさん、私そろそろだよ」

「おう、あそこのコンビニでいいかな。……っ、よしっと--」

 キーを抜きかけて手を止める。

「--奈緒、凛。待っといてくれよな。エアコンはつけっ放しにしておくから」

「おー」

「うん、わかった」


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:50:31.61 :h0acXXYn0

 いつもアイドル達を送りに行くときはご両親の方へ挨拶をさせて頂くことにしている。
 
 今日も例外なく加蓮を家まで送っていくつもりだ。
 
 ご両親とプロデューサーの間にも信頼の絆を作り、
 
 円滑なアイドル活動をサポートをするのも立派な仕事の一つだからな……
「pプロデューサー、私ミルクティーのホットでいいからね」

「あ! じゃ、あたし、おしるこで!」

「なかったらどうするんだよ、おしるこなんて」

「無いときは凛と一緒のでいいや」

 おかしいな……プロデューサーってパシリも仕事だったのかな……

「わかった、じゃ買ってくるわ」

「ん、pさん。あ、ありがとう!」

「「へ?」」 

 奈緒の素直な言葉に俺とついでに加蓮も驚いてしまった。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/25(日) 23:56:13.16 :h0acXXYn0

「な、なんだよ! あたしがお礼言っちゃダメかよ」

「いやいやそんなことはないぞ、すまんかった ほら加蓮。行くぞ」

「う、うん! 私も飲み物欲しいな、pさん」

 ? さっきと違ってなんか急に嬉しそうな加蓮に戸惑う。

 本当にお年ごろの女子っていうやつは気分がコロコロ変わってわからない……

「おい、腕を絡めるなよ、加蓮!」

 俺は慌てて振りほどく。アイドルにスキャンダルはまずいっていうのに、こいつは。

 寒いんだもん、さっきの奈緒可愛かったら私もアピールしないと--

 --私病弱だから温めて、ね?とかふざける加蓮を軽く睨む。

 こいつ、もう完治してる癖に……、
 
 また、自分の可愛さをわかっててやってるる分タチの悪い冗談だ。
 

 女性経験の乏しい俺はこのまま攻撃を受けていると少しマズい。

 逃げるような形で急いでコンビニへと入り、ドリンクコーナーへ加蓮を連れていく。


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:01:23.35 :h0acXXYn0

「ほら、温まりたいならお前にも奢ってやるから選べ」

「え~つまんないよ~」
 
 と文句を垂れながら加蓮は飲み物を渋々と選ぶ。
 
「あ、pさん。凛や奈緒もこの紅茶が好きだったはずだよ」
 
「おう、ありがとな、でもお前を送った帰りに買って帰るよ、冷めちまうだろうからさ」
  
「それもそっか さすがpさん。気が利くねー」

「ま、プロデューサーの仕事っていうのは半分、気を利かす仕事みたいなもんだからな」
 
 と言いながら考える。

 加蓮は未だにご機嫌な模様……、おかしい。車内で見せていたテンションとの差に疑問を感じる。
 
「さ、コンビニからお前の家まで、短いけれどデートだな」

 軽くジャブを放って疑問の原因を探ってみる。


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:04:07.37 :h0acXXYn0

「そうだね、えへへやっぱ腕組んじゃダメ?」
 
 ジャブは効かないか。

 加蓮は加蓮で、

「ずっと仕事の後のデートって憧れてたんだ。今日だけ、ね--」

 ーーふふっとか喜んでるし……むしろ加蓮を懐へ誘い込んでしまった気がする。

「アイドルが腕組むなんてダメに決まってるだろ……そんなに寒いなら家までこれ着るか?」

「あ、着る着る~」

 スーツを脱いで、俺の提案に喜ぶ加蓮に渡してやる。

「なぁ加蓮。最近なんかあったか?」

 こんな時は直球に限る、とそこそこ長いプロデューサー歴が告げていた。
 
「え……?」

 スーツに通す加蓮の手が止まる。反応あり。

 俺のそこそこな経験も、そこそこには役に立つみたいだ。


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:08:32.95 :h0acXXYn0

 さて、コンビニを出た今、加蓮の家まで長く見積もっても十分間。

 十分間歩くのはこの季節に少しキツイものだが、

 加蓮の家の近くで車を止められるのは、

 この地味に距離のあるコンビニしかないのだ。
 
 その十分間の間に解決する悩みだと良いんだが……

 そんなことを考えている隣で、加蓮は加蓮で、

 悩みを打ち明けるべきか悩んでいる様だった。


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:11:19.72 :h0acXXYn0

 加蓮と俺。

 車道側を俺が歩く形で二人で歩く。
 
 俺の質問を受けた後、加蓮は未だに黙りっぱなしだった。

 加蓮はもちろん無視をしているわけでもなく、
 
 先程までのふざけた様子も顔から消え去っている。

 真剣に何かを考えていることが見てとれた。

「なんか悩んで無理して振舞ってるように思えたからさ」

 黙る加蓮の助けになればとまた言葉をかける。

 すぅっと加蓮が息を吸って、
 
 寒さに丸まった拳が更に強く握られた。
 
 閉まりっぱなしだった口が開く。


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:15:18.44 :h0acXXYn0

「……ううん。なんでもない……って言ったら嘘になるけど--」

 語る加蓮はもう悩む少女の顔はしておらず、

 ライブの時と同じ

 可憐さの中に強さが燃える

 人気アイドル「北条 加蓮」の顔をしていた。

「--pさんには言いたくない……ううん、pさんには言えないや--」

 続ける加蓮を見ながら俺は、16歳という年齢からは考えられないその雰囲気に圧倒されかけていた。
 
「pさんのこと信頼してないって訳じゃないよ--」

「--今の私の悩みは「私一人」がどうにかしなきゃいけない気がするんだ。ごめんね」
 
「わかった。お前がそう言うんなら任せる--」

 加蓮は俺の言葉に嬉しそうに微笑む。

「--でも、「もう無理」ってなっちゃう前に俺か、凛や奈緒に相談しろよ」

「……pさん……間抜けって言ってごめんね」

 いきなりなんだよ。という俺のセリフを気にせず加蓮は続ける。


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:17:53.25 :h0acXXYn0

「今のpさんは私の自慢のプロデューサーだよ。でもそういうとこ……好きだけど嫌い」

「んあ? どういうことだよ」

「……うそうそ、ありがとね、pさん! あ、ほら着いたよ」
 
 正直、俺には今の加蓮が何を悩んでいるのかはわからなかった。

 けれども加蓮が一人でなんとかしないといけないと判断したのなら、俺は加蓮に任せる。

 違うな、任せるしかないんだ。
 
 こういう時、プロデューサーである俺は加蓮が助けを求めてこない限り何もしてやれない。


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:18:27.76 :h0acXXYn0


「もう……pさん--」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:19:40.93 :h0acXXYn0


家の門を抜け、鍵を取り出しながら……


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:20:19.12 :h0acXXYn0


「--大丈夫、貴方が育てたアイドルだよ」




 振り返りながら、そう言う加蓮に見惚れてしまった。

 こいつ、こんな顔できたのか。


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:24:19.05 :h0acXXYn0

「だ、大丈夫ってなんだよ。任せるっつったろ」 

「顔に『心配です』って書いてるの」

「だ、だから任せるつったろ!」

「私にはわかるの、pさん 送ってくれてありがとうね」

「お、おー。じゃ俺ご挨拶したいから、ご両親を呼んできてくれ」

 返事も少しどもってしまった。畜生、16歳のガキに何ドキドキしているんだ俺。

「うん、わかった。呼んでくるね。あ、あとこれも、ありがと」

 加蓮がスーツを脱いで俺の手へかけ、家の中へ入っていく。


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:25:27.63 :h0acXXYn0

 少し時間が経つと、お父さんはまだ帰ってきていない様で、お母さんが出てきて家の中へと招いて下さった。
 
 さすがに中へと入る訳も行かないので、

 手短に玄関で最近の加蓮の様子を伝えて家を出た。

 お母さんは最近の加蓮の活躍を痛く気に入って下さってるみたいで、終始ご機嫌だった。

 アイドルの活動にご両親が協力的なのは非常にありがたい。

 事務所には非常に良い物を持っていながら、ご両親の意向で泣く泣くアイドル活動を中断した先輩アイドルの話もある。

 今乗りに乗ってるアイドルたちの努力をそんな形で無駄にする訳にはいけないのだ。


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:29:48.77 :h0acXXYn0

「急がないとな」
 
 きっと車で凛と奈緒は待ちくたびれている。

 加蓮から返してもらったスーツを着ると、

 まだ少し温度が残っている気がしてなんだか擽ったい気持ちがした。

 帰りを急ぐ俺の体に11月も終わりの気温は少し冷たくて、

 けれども加蓮の温もりがなんだかとっても暖かく感じる帰り道だった。


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:32:21.78 :h0acXXYn0

------

 家に帰るとすぐにお母さんがお風呂とご飯を用意してくれていた。

 湧き上がる涙を我慢しながらご飯を食べて、
 
 そのまますぐに逃げ込んだお風呂場で、私はずっと泣いていた。


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:33:39.83 :h0acXXYn0

 いつから奈緒はpさんのこと好きだったんだろう。

  どうして奈緒はpさんのことを好きになったのだろう。


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:34:17.45 :h0acXXYn0

 いつから奈緒を応援するって凛と約束したんだろう。

  どうして私は奈緒のことを応援するって約束したのだろう。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:35:05.80 :h0acXXYn0

 いつから奈緒はpさんに素直になり始めていたのだろう。

  どうして奈緒がpさんと二人でいると悲しくなるのだろう。


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:35:54.47 :h0acXXYn0

 いつから私は、あの人のことを好きになっていたのだろう。


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:36:37.88 :h0acXXYn0


 ……どうして私はもう、あの人のことを諦めているのだろう。


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:38:53.88 :h0acXXYn0

 今私の好きな全てを、嫌いになってしまいそうな私自身が、何よりも嫌いなもの「そのもの」だった。
 尽きない疑問と自己否定、そして涙の中でも、お母さんが入れてくれたお風呂はとても暖かくて、

 けれども、今はもう隣にいないあの人の温もりが思い出されるようで、とても寒くて余計に泣けるだけだった。


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:40:03.64 :h0acXXYn0

「言えるわけないよ……pさんにも、友達にも……」

 そう呟いた私の言葉は、独りのお風呂場に寂しく響いた。


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/26(月) 00:44:24.25 :h0acXXYn0

以上で終わりです。
ありがとうございました。


2ちゃんねるに投稿されたスレッドの紹介です
【2ちゃんねる】モバP「夜遅くのお仕事」
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