1 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:17:33.47 :6a/hgLuI0

真壁瑞希と周防桃子の二人がカフェでドメモするだけのSSです
書き溜めなので速攻で終わります
若干の百合要素が含まれます

作中に登場する「ドメモ」は、自分の手元にある数字を当てていくだけの(パッと見)簡単なボードゲームです
作者はドメモ初心者です


2 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:18:01.14 :6a/hgLuI0

瑞希「今日も一日、お疲れ様でした」

桃子「瑞希さんもお疲れ様」

桃子(夕方の薄暗いカフェで、桃子は瑞希さんと向かい合って座っていた。
最近はほぼ毎週ここに通っていて、段々と日々の楽しみになりつつある)

瑞希「今日は周防さんの番ですね。何を持って来たんですか?」

桃子「今日はこれ」


3 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:18:35.17 :6a/hgLuI0

瑞希「ドメモ、ですか」

桃子「結構面白いんだよね。隠れた数字を当てるだけなんだけど」

桃子(週一ペースで夕方のカフェにこうやって交互にボードゲームを持ち寄り、そしてゆったりとプレイしている)

桃子(今回プレイするのはドメモ。お互いに数字タイルを隠し、公開されたタイルや全体の枚数をヒントに隠された数字を当てていくというゲーム)

店員「ご注文は如何なさいますか?」

瑞希「アイスティーとアイスココア、それとホットケーキを」

桃子(注文を取りに来た店員に瑞希さんが流れるように伝え、店員は「かしこまりました」と一礼して下がって行く)

桃子(桃子はいつもオレンジジュースを注文しているのに。瑞希さんは桃子のためにココアを注文していた)

桃子「あれ、オレンジジュースじゃなくて?」

瑞希「今日はココアの気分でしょう?」

桃子「……よく分かったね」

瑞希「周防さんのことはよく知っていますから」

桃子「なんか恥ずかしいね、こういうの」


4 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:19:20.27 :6a/hgLuI0

桃子(ドメモで使う28個の数字タイル。1から7までの数字がそれぞれに書いてあるそれを裏返しで混ぜて……)

桃子「瑞希さんはドメモ初めてだっけ?」

瑞希「そうですね。数字を扱うゲームは何故か得意ですが」

桃子(裏返しのままタイルを7個ずつに分け、そのうち一つをテーブルの端に寄せる)

桃子「簡単に説明するね。ドメモは自分の手元にある数字を当てるゲーム。タイルはそれぞれ数字の数だけあって、その数や場で見える数字から推理していく」

桃子(説明をしながら、タイルの束を一つ瑞希さんに渡す。桃子の手元にも一つ束を置き、残った束を表にして並べる。……表にされた札は『4、5、6、6、7、7、7』か)

桃子「自分の手札は相手にだけ見えるように立てて置いてね。これで相手の手札と場にある数字が出揃ったから、後は交互に自分の手札を推測していく。当てることが出来ればそれを公開し、自分は再度手番が来る」

瑞希「なるべく連続で当てていく方が有利に進む、と」

桃子「まぁそうもいかないけど。数字タイルは1なら一つ、2なら二つと言った感じで数字と同じ数しか存在しない。さっき端に寄せたタイルと自分の手札は見えないから、全体の数と見えている14個のタイルから推測することになるかな」


5 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:19:56.94 :6a/hgLuI0

桃子(瑞希さんの札は……『2、4、4、6、7、7、7』ね)

桃子(公開札と合わせて7が六枚……ちょっと難しい盤面かも。六枚が自分の手元に無いとなると、手元に7が残っている可能性は結構低いかな)

桃子(6は三枚しか見えてないから、1枚はあると思うけど。5も全然見えていないし、3に至っては一枚も無い。狙うならその辺りかな)

桃子「じゃあ始めよっか。手番はどうする?」

瑞希「ジャンケンでもいいですが……トランプなんてどうでしょう?」

桃子「数字の大きさで決めるのね。それで行こっか」

瑞希「周防さんはハートの7ですか。私は……スペードのJなので、先手ですね」

桃子「うげ。先手取れなかったの結構拙いかも……」

瑞希「では始めましょうか」


6 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:20:44.91 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 3 3 4 5 6 6
瑞希:2 4 4 6 7 7 7
場(公開札):4 5 6 6 7 7 7


瑞希(周防さんの手札は『1、3、3、4、5、6、6』。盤面と合わせると3や4が結構多いようです。序盤ですし安全に行きましょうか)

瑞希「そうですね……7」

桃子「ん、正解。正解したら表にするね」

瑞希「これで7が四枚。まだ半数しか出ていないですね」

桃子「大分踏み込んで来るね。でも見えない七枚にある可能性も高い」

桃子(このまま当てないように仕向けたいところだけど。流石に無理があるかな)

瑞希「ではもう一度、7」

桃子「ん、正解」

桃子(やっぱダメかぁ。でも流石にこれで留まるかな)

瑞希(確率上、同じく残り二枚である7や6よりも残り三枚である5を狙いに行く方が安全)

瑞希(周防さんの札には一枚しかない1がある。この場合手札の消化スピードより、宣言しにくいそれをどこまで長引かせるかがポイントでしょうか)

瑞希(揺さぶりを掛けるのもいいですが、かと言ってそれで手番を失うのも問題)

瑞希(これは思った以上に……ハードな心理戦となりそうです)

店員「お待たせしました。アイスティーとアイスココアです」

瑞希「あ、飲み物来ましたよ」

桃子「ありがと」


7 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:21:26.55 :6a/hgLuI0

桃子「……あ、このココア甘くて美味しい」

瑞希「周防さんが好きな味だなと思って。この店に誘ったんですよ」

桃子「探してくれてたの?……嬉しいな」

桃子(いつもはこんなこと言わないけど。瑞希さんと二人きりの時は、ちょっとだけ素直)

瑞希「喜んでもらえたようで何よりです。……やったぞ」

桃子「ホットケーキの方も期待していいのかな」

瑞希「えぇ、きっと満足して貰えると思いますよ」

桃子「凄い自信だね。楽しみにしとく」

瑞希「楽しみにしておいてください。……5」

桃子「ハズレ」

瑞希「あれっ」


8 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:21:52.19 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 3 3 4 5 6 6
瑞希:2 4 4 6 7
公開札:4 5 6 6 7 7 7 7 7



桃子(今の反応、まるで5があると確信していたみたい)

桃子(つまり見えている中に5が少ないということ。桃子の手札にもないのかな?)

桃子(いやでも瑞希さんのことだから、そう思い込ませようと動いている可能性だってある。事実、桃子から見える札の中に5は一枚しかないんだから)

桃子「それじゃあ、5かな」

瑞希「正解です。……タイルを倒せばいいんですよね」

桃子「そ。見えるように倒しておいてね」

桃子(5が二枚、6が三枚、7が六枚。そろそろ数が少ない数字にも手を出さないと拙いかな)

桃子(4は三枚揃っていて残り一枚。残り六枚の手札より残り七枚の非公開の札に入っている可能性が高い)

桃子(最初考えてた通り、有力なのは一枚も見えてない3。次点で三枚残ってる6ってところかな)

桃子「3」

瑞希「正解です」

桃子「6」

瑞希「それも正解……当てて来ますね」

桃子「桃子は経験者なんだから。このくらい出来て当然だよ」

桃子(247は残り一枚、3と6が残り二枚。確率的に一番高いのは残り三枚の5だね)

桃子「それじゃあ、5」

瑞希「ハズレです。次は私ですね」

桃子「あちゃ」


9 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:22:21.38 :6a/hgLuI0

店員「こちらホットケーキです」

桃子「あ、ホットケーキ来た。食べよ?」

瑞希「えぇ、早速頂きましょう。……周防さん?」

桃子「え、どうしたの?」

瑞希「いえ、先程から挙動不審なので」

桃子「あぁいや、大した問題じゃないけど。シロップが甘いなぁって」

瑞希「ここのホットケーキはシロップではなく、蜂蜜を掛けるんですよ。バターと合わせると良く引き立つんです」

桃子「へぇ……そう考えると蜂蜜もありかも」

瑞希「悪くないでしょう?」

桃子「確かに、美味しい。店選びを瑞希さんに任せて正解だったね」

瑞希「……そう言われると、少し照れますね」

桃子(心なしか、さっきよりもホットケーキが甘く感じる。もうちょっと苦い飲み物と合わせた方が良かったかな?)

桃子(……別にいっか。甘い物を食べると幸せになれるって言うし、幸せを投げ捨てる必要もないよね)


10 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:22:52.44 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 3 4 6
瑞希:2 4 4 6 7
公開札:3 4 5 5 6 6 6 7 7 7 7 7



桃子「ゲームに戻ろうか。今のところ枚数では桃子が有利だけど?」

瑞希「駆け引きは終わるまで決着が見えないのが面白いんですよ」

桃子「へぇ、言うじゃん。その割に悩んでいるみたいだけどね」

瑞希「悩めば悩むほど勝率が上がりますから。思考こそが勝利への道です」

瑞希(一番可能性が高い5は前の手番でハズレだと分かった)

瑞希(つまりこの場に5は二枚しか存在しない。残り三枚は場の外にある七枚の中)

瑞希(……まずは半分しか見えていない4から攻めますか)

瑞希「では、4」

桃子「ん、正解。大分冴えてるね」

桃子(確率的には3か6の二択、枚数を考えると6が安定択。……このまま攻められると正直拙いかも)

瑞希(……6か7がそれぞれ残り二枚。可能性に賭けるならば二択ですが、きっとそれも読まれている)

瑞希(どうせ、最後には同じ結果が待っているんです。確率の低い数字を当てるという結果が)

瑞希(ならばここは消化は後回しにして、誘導しに掛かるのが適切と言えるでしょう。読みを外したことによる混乱も狙えますしね)

瑞希「ならば、1で」

桃子「ハズレ……ふぅ」

瑞希(安堵の表情。どうやら誘導という可能性から気を逸らすことには成功したようですね)


11 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:23:19.76 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 3 4 6
瑞希:2 4 6 7
公開札:3 4 4 5 5 6 6 6 7 7 7 7 7



桃子(よくよく考えれば、先に消化しても後に回しても結果は変わらない)

桃子(桃子がこのまま手札を全て消化するなんてことは無いに等しい。なら比較的安全な手を残し、確率の低い手を確かめるというのも無くはない。更に時間が経てば、残した手の信憑性も高まる)

桃子(ハッタリの可能性は低い。ならば1と5は無いと考えるのが妥当)

桃子(3と6が残り二枚。247が残り一枚。確率が高い方から消化していこうかな)

桃子「じゃあ、3で」

瑞希「正解です」

桃子「続けて6」

瑞希「それも正解。……ピンチだぞ、瑞希」

桃子(1と5は恐らく盤面に存在せず、その他は全て残り一枚)

桃子(……うわ、どうしよ。どれを選んでも大差ないから、とりあえず全体数が多い7でいいか)

桃子「7」

瑞希「ハズレです。惜しかったですね」

桃子(そりゃ外すか。確率五分の二、当てる方がレアだよね)

桃子「うーん、行けると思ったのになぁ」

桃子(正直適当だけど。せめて7が場に少なく当てやすいと思った、くらいに受け取ってくれないかな)


12 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:23:45.03 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 4
瑞希:2 4 6 7
公開札:3 3 4 4 5 5 6 6 6 6 7 7 7 7 7



瑞希(どうやら上手く乗ってくれているようですね)

瑞希(これで誘導であると気付くまではこちらのターン。圧倒的に有利になりました)

瑞希(7を指定したということはまだ7に可能性があると思っている)

瑞希(つまり周防さんから見て467の全てが等確率であるか、46よりも可能性が高いということ。全て均等に残り二枚な今、前者だと私の手札に467の全てが見えているか存在しないことになる)

瑞希(二択ですか。確かに467は可能性が高い三枚ではありますが、少々危険な気もします)

瑞希(かと言って残り二枚である7の方が確率が高いとなると、7が存在して且つ46の両方が存在していないことになる)

瑞希「……うーむ」

桃子「随分悩んでるね」

瑞希(……どの道7はあると見るのが妥当でしょう。それを確かめるのが手っ取り早いかもしれません)

瑞希(無かったら手番は終了ですが、次の手番で終わらないように仕組んでおいたのですから問題はないはずです)

瑞希「では7で」

桃子「ん、正解」

桃子(……中々引っかからない。情報源である相手の発言を意識していないってことは、もう瑞希さんの中で勝利の方程式が出来上がってるってことなの?)

桃子(それとも全部見抜かれてる?……だとしたらお手上げだよ……)

瑞希(7は正解。全て無い可能性は消えましたね)

瑞希(1と5は無し、2と6が二枚、残りは全て一枚ずつ。これはどうしようもありません。運に身を委ねましょう)

瑞希「2」

桃子「正解」

瑞希「6」

桃子「ッ、正解」

瑞希(残り一枚、発言から可能性が見えているのは4)

瑞希(触れていない数字よりも触れた数字を消化していきましょう。それにまだ余裕はあります)

瑞希「4」


13 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:24:13.77 :6a/hgLuI0

桃子「……正解。やるね、瑞希さん」

瑞希「いえいえ、そちらこそ。何度も頭を悩ませましたよ」

桃子「殆ど回避されてたけどね……負けたよ」


14 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:24:41.57 :6a/hgLuI0

~盤面状況~
桃子:1 4
瑞希:
公開札:2 3 3 4 4 4 5 5 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 7



桃子「うわ、桃子の札1と4だったか……って、1あったの!?」

瑞希「はい。あの時1と言ったのは、実は無いと思い込ませるための策略だったのです。……えっへん」

桃子「いや全然気付かなかったよ……これさっき当たらなかったとしても負けてた気がする」

瑞希「そうでしょうか?周防さんなら二回か三回で気付くと思いますが」

桃子「いや二回もミスしたらそりゃ気付くし負けるでしょ……ホント、敵わないな」


15 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:25:11.81 :6a/hgLuI0

瑞希「さて、周防さん。今回は私の勝ちですから」

桃子(この会合におけるもう一つのルール。それは……)

桃子「はいはい、夕飯奢りでしょ」

桃子(……そのまま負けた方の奢りで夕飯を食べに行く。安直だと思うけど、瑞希さんが「同年代の方がよくしているのを見るので」と若干憧れを見せたことで決定した)

桃子(ちなみに変なことしないように奢るのはカフェで使った金額以内という条件付き。まぁ瑞希さんも桃子もそんなに食べる方じゃ無いし、使い過ぎる事はないけどね)

桃子「……千円で夕飯奢るって難しくない……?」

瑞希「そうでしょうか?」

桃子「いや殆どファミレスになっちゃうじゃん。瑞希さんが良いって言うならいいけど」

瑞希「構いません。友達とファミレス、というのも貴重ですし。……わくわく」

桃子「え、そうなの……桃子もそんなに行くわけじゃないけど。瑞希さんはそういう機会無かったの?」

瑞希「ありませんでしたね。周防さんと行くのが初めてだったりします」

桃子「そうなんだ……なんか気合い入っちゃうね」

桃子(正直瑞希さんと二人で夕飯を食べに行くのが楽しみだから、このルールを取り下げようとしたことはない)

桃子(ルールとか無しに普通に誘うのが一番良いのは、分かってるんだけどね……)

瑞希「それじゃ、先にどこかで体を動かしておきましょうか」

桃子「そうだね。せっかくならお腹空かせておきたいし」

瑞希「どこに行きましょうか」

桃子「適当にゲームセンターでいいんじゃない?結構体動かせるし」

瑞希「ならそうしましょう。近くにありましたっけ」

桃子「多分あったはずだけど……お会計だけ済ませてくるから、調べておいてくれる?」

瑞希「分かりました」


16 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:25:37.21 :6a/hgLuI0

瑞希「ありました。ここから五分ほどで着きそうです」

桃子「結構近いね。それじゃ、行こっか」

瑞希「えぇ。……ちなみに、何故ゲームセンターを?」


17 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:26:05.78 :6a/hgLuI0

桃子「決まってるじゃん。奢るにしても、負けっぱなしはイヤなの」

瑞希「なるほど。でもそれなら私だって負けません。……めらめら」

桃子「桃子も負けないんだから!……ふふっ♪」


18 :◆bncJ1ovdPY :2018/04/21(土) 23:28:07.52 :6a/hgLuI0

投下終了。これで終わりです
今の所デュエット曲1つしか絡みがない瑞希×桃子というカップリングですが、こっそりミリシタの今回のイベントコミュで共演してたりするので見てみてください

見てくれた方、ありがとうございました


SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介です
【SS速報VIP】瑞希「薄暗い夕方のカフェで」桃子「瑞希さんと二人でドメモ!」【ミリマスSS】
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