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1 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:40:15.95 :Hk0r5s9h0

☆765プロライブシアター/事務所

恵美「ねえねえ、プロデューサー」

P「んー?」

恵美「その仕事ってまだ終わらないの? 夕方からずっと休んでないでしょ?」

P「そうだけど、一気に終わらせたくてな」

恵美「アタシも何か手伝おっか?」

P「いや、いいよ。気持ちは嬉しいけど、高校生には難しいから」

恵美「そうなんだ」

P「もうみんな帰っちゃったけど、恵美はまだ帰らなくていいのか?」

恵美「うん。何となくシアターにいたい気分なんだ~」

P「ふーん」


2 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:41:13.72 :Hk0r5s9h0

恵美「ところで、夜の事務所ってちょっと寂しいんだね」

P「そうかな?」

恵美「普段はみんなと会える場所だから、誰もいないと余計にそう感じちゃうのかも」

P「ああ、なるほど」

恵美「プロデューサーは、寂しくないの?」

P「俺はもう慣れちゃってるからなあ」

恵美「そっか。プロデューサーは一人で事務所に残ることも多いもんね」

P「残業があるからなー」

恵美「あはは……お疲れさま。無理はしないでね」

P「うん、気をつけるよ」


3 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:42:11.55 :Hk0r5s9h0

恵美「お茶でも淹れよっか?」

P「いや、お構いなく」

恵美「やることがあったら何でも言ってね。雑用でもいいから」

P「そんなに気を使うことないのに」

恵美「だって、プロデューサーだけ仕事しててアタシは暇なのもなー……って思うし」

P「じゃあ、学校の宿題でもやればいいじゃん」

恵美「えー」

P「学生の本分だろ」

恵美「アタシは勉強よりも、誰かのためになることの方が好きなんだけどな~」

P「誰かのためか……。――そうだっ!」

恵美「うわっ、どしたの?」


4 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:43:24.12 :Hk0r5s9h0

P「だったら、部屋の掃除を頼めないかな?」

恵美「掃除って、窓拭きとか?」

P「そうじゃなくて、散らかってる物の整理をして欲しいんだ」

恵美「あー、ここって確かに物が多いよね」

P「本棚と収納スペースだけでいいから、綺麗にしてくれないかな?」

恵美「そのくらいなら任せてよっ。パパッと終わらせちゃうねっ」

P「そうか、助かるよ!」

恵美「ほとんどはシアターのみんなの私物?」

P「うん。だから俺が勝手に触るのも悪いかと思ってさ」

恵美「別に誰も気にしないと思うけどな~」

P「だとしても一応、な。お願いだ」

恵美「ん、オッケー」

P「ありがとう、恵美」


5 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:44:29.15 :Hk0r5s9h0

恵美「部屋が綺麗な方が、みんなも気持ち良く過ごせるもんね」

P「うん、みんな喜んでくれると思うよ」

恵美「だったら頑張らなきゃ!」

P「重いものがあったら声をかけてくれ。俺が運ぶから」

恵美「はーい」

P「じゃあ、まずは本棚の整理から頼む」

恵美「うん、本棚ね……って、小説が多すぎない!?」

P「ほとんどは百合子の私物だ」

恵美「へえー、さすが読書家だね~」

P「ダンボールにまとめて、百合子の家に送り返すつもりなんだよ」

恵美「そ、そうなんだ……」

P「そうしないと増え続けるからなー」


6 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:46:03.55 :Hk0r5s9h0

恵美「雑誌もたくさんあるけど、プロデューサーが買ったの?」

P「いや、見本で貰えるんだよ」

恵美「見本?」

P「うちのアイドルが出てるからさ」

恵美「あっ、本当だ! 風花のグラビア発見っ」

P「いい写りだろ」

恵美「きわどい水着だね~。半分くらい胸、見えちゃってない?」

P「ははは……本人はもっと清楚な水着がいいって拗ねてたよ」

恵美「でも、このセクシ-さも風花の魅力だよね」

P「そうだな。だから、うまく両立するのが理想だと思ってる」


7 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:47:21.34 :Hk0r5s9h0

恵美「で、プロデューサーってこういう水着が好きなの?」

P「えっ!? いや、別に……」

恵美「アタシも風花みたいな水着、着てみようかな~」

P「恵美にはまだ早いよ」

恵美「グラビアがダメなら、プロデューサーに見せるだけでもいいけど」

P「目のやり場に困りそうだな」

恵美「にゃはは、少し動いただけで脱げちゃいそうだもんね~」

P「……」

恵美「ちょ、ちょっと! 急に黙んないでよ……」

P「あ、ああ! ごめん」

P(よからぬハプニングの場面を想像してしまった……)


8 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:49:01.63 :Hk0r5s9h0

恵美「このダンボールの中身は?」

P「あー、色々」

恵美「色々って適当すぎ――うわっ、本当に色々だ」

P「だろ?」

恵美「野球道具、ゲームソフト、将棋盤、ぬいぐるみ、ドラマの台本……」

P「ほぼアイドルたちの私物だな」

恵美「これ、どうすればいいの?」

P「仕事関係のものと私物を分別してもらえると助かる」

恵美「えーと……ドラマ台本とか、デモテープが仕事関係?」

P「そんな感じ。私物は後日、不要なものは持って帰ってもらうよ」

恵美「なるほどね~。あ、たこ焼き器まである」


9 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:50:12.24 :Hk0r5s9h0

P「たこ焼き器? 奈緒が持ってきたんだっけな」

恵美「これは必要だよねっ。たこ焼きパーティも開けるし!」

P「そうかなあ」

恵美「ゲームも必要! みんなで遊ぶと盛り上がるもんね~」

P「おいおい、必要なものばっかりじゃないか」

恵美「えー、いいじゃん別に」

P「シアターは遊び場じゃないんだからな」

恵美「大丈夫! オンとオフは分けて、仕事はちゃんとするから!」

P「まあ、そこは心配してないけどさ」

恵美「あっ、麻雀牌がある! アタシも麻雀、覚えようかな~♪」

P「ははは……」


10 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:51:32.02 :Hk0r5s9h0

数十分後

恵美「じゃ~んっ! どう、綺麗になったでしょ?」

P「おお! かなり片付いたな!」

恵美「よく使うものは棚に並べておいたねっ」

P「使わないものは?」

恵美「ダンボールに入れて収納スペースにしまったよ」

P「本当だ! すごく丁寧に整理されてる」

恵美「気に入ってもらえたなら良かった♪」

P「すごいなあ。恵美って、家事は大体できるんだっけ?」

恵美「にゃはは、実は美也に教えてもらったことも多いんだけどね~」

P「へえー」


11 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:52:49.44 :Hk0r5s9h0

恵美「プロデューサー、仕事の方はどう?」

P「ようやく一段落ついたところだよ」

恵美「えっと……じゃあ、もう帰っちゃう感じ?」

P「ああ、いや……帰らない」

恵美「そうなの!? それならアタシもまだ残ってていいかな~」

P「うん、そのつもりだよ」

恵美「えっ?」

P「今日はしばらく、恵美と一緒にいようと思ってたから」

恵美「ちょっ!? な、なにそれ……ドキドキするじゃん」

P「何となくだけどさ、今日の恵美はいつもと様子が違うなーと思ってたんだ」

恵美「……」

P「俺の思い過ごしかな?」


12 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:53:53.47 :Hk0r5s9h0

恵美「アタシ、どこか変だった?」

P「変ってほどじゃないけど、違和感はあったな」

恵美「そっかー……」

P「悩んでることでもあるのかな、と思ってさ。恵美と話したかったんだ」

恵美「もしかして、それでアタシに掃除なんて頼んだの?」

P「まあ、それもあるかな」

恵美「ふーん……あれっ、スマホ鳴ってるよ」

P「ああ、俺か」

恵美「出なよ。大事な用かもしれないじゃん」

P「いや、後回しでいいよ。ただのメールみたいだし」


13 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:54:51.71 :Hk0r5s9h0

恵美「アイドルの誰かが、相談したいことがあるのかも……」

P「だとしても、後でいい」

恵美「えっ……そんなひどいこと言わないでよ! みんなはプロデューサーを頼りにしてるんだよ!?」

P「でも、まだ恵美の話を聞いてないから」

恵美「……」

P「となり、座ってもいいか?」

恵美「……うん」

P「話の邪魔はされたくないし、スマホの電源は切っておくな」

恵美「そこまでしなくていいのに」

P「まあ、いいからいいから」


14 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:55:59.76 :Hk0r5s9h0

恵美「隠してたつもりでも、プロデューサーには分かっちゃうんだね」

P「もう長い付き合いだしな」

恵美「……うん」

P「何か、落ち込むことがあったのか?」

恵美「そう、なのかな……? 実は、自分でもよく分かんないんだ」

P「……」

恵美「アタシ、学校もアイドル活動も、それなりに上手くいってると思う」

P「うん」

恵美「だけど、漠然とした不安とか寂しさに襲われることがあるんだ。……おかしいよね」

P「別におかしなことじゃないと思うよ」

恵美「そうかな。友だちにも恵まれてるのに、寂しいなんて……」


15 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:56:52.87 :Hk0r5s9h0

P「そういう気持ちになる時ってあるもんだよ」

恵美「大人でも?」

P「まあ、それなりに」

恵美「そういう時ってどうしてるの?」

P「どうしてるのかなあ……みんなでお酒を飲みに行ったり、とか?」

恵美「えーっ、お酒で解決!?」

P「と言うより、誰かと一緒にいると安心するのかもしれない」

恵美「ああ、それなら分かるかも」

P「もしかすると、今もこのみさんと莉緒がどこかで飲んでるかもしれないぞ」

恵美「いいなあ、アタシも仲間に入ってみたい」

P「ははは、あと四年は待たなきゃな」


16 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:57:50.79 :Hk0r5s9h0

恵美「えっと……つまり、具体的に辛いことがあったとかじゃないからっ」

P「でも、精神的にキツいことは事実だろ?」

恵美「……そだね。何だろう、この胸がモヤモヤっとする感じ……」

P「大丈夫か?」

恵美「うん、心配しないで。実はね、夕方よりは良くなってるんだ」

P「おいおい、嘘じゃないだろうな」

恵美「本当だよ……プロデューサーと一緒にいたおかげで、ちょっと元気が出たんだと思う」

P「そんなことで?」

恵美「大事なことだよ。……すごく、大事なこと」


17 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:58:50.08 :Hk0r5s9h0

P「まあ、恵美がそう言うなら良かったよ」

恵美「不思議だなあ。プロデューサーと話すと、気持ちが癒されるみたい」

P「そうか。俺も恵美の素直な気持ちが聞けて、すごく嬉しいよ」

恵美「そう?」

P「恵美って周りを立てて、自分を抑えるところがあるからさ」

恵美「プロデューサーから見たアタシって、そんな感じに見えるの?」

P「うん。本当は誰かに甘えたい、寂しがり屋にも見えるなあ」

恵美「寂しがり屋……」

P「ごめん、ストレートに言いすぎたかな?」

恵美「ううん、気にしないで……。恥ずかしいけど、当たってる気もするから……」


18 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 19:59:53.64 :Hk0r5s9h0

P「気づいたらこんな時間だ。まだ帰らなくても平気か?」

恵美「えっと……早速だけど、素直な気持ちを言わせてもらうと……」

P「うん」

恵美「…………まだプロデューサーと一緒にいたいな。ダメ?」

P「……」

恵美「……きゅ、急に黙らないでよーっ!!」

P「ご、ごめんごめん! あまりにも恵美が可愛くて……」

恵美「あうう……」

P「じゃあ、夕食にしないか? まだ食べてないだろ?」

恵美「……う、うんっ! いいね、アタシお腹すいちゃった~」


19 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:00:53.69 :Hk0r5s9h0

☆給湯室

P「さて、何を食べようかな」

恵美「あっ、明太子がある!」

P「星梨花のお土産だよ。福岡へ行ったんだってさ」

恵美「へえー」

P「夕食はこれにしようか。えーと、ご飯は残ってたかな……」

恵美「ねえねえ、それより明太子のパスタにしない? アタシが作るからっ」

P「えっ、作れるのか?」

恵美「一応ね。けど、あんまり上手くないから期待しすぎないでね」

P「いやいや、ぜひ食べてみたい。お願いするよ」

恵美「オッケー。じゃあ、ちょっと待っててね」


20 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:01:56.02 :Hk0r5s9h0

十五分後

P「おお! めちゃくちゃ美味しそうじゃん!」

恵美「このくらい誰でもできるよ~」

P「さっそく食べてもいいか?」

恵美「もちろん。冷めないうちにどうぞっ」

P「いただきます!」

恵美「いただきま~すっ」

P「……うん、美味しい! すごく美味しいよ!」

恵美「えへへ、そう言ってくれると嬉しいな」

P「こんな料理が毎日食べられたら幸せだろうなあ」

恵美「も、もうっ……褒めすぎだって……」


21 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:02:54.74 :Hk0r5s9h0

P「ズバリ、美味しさの秘訣は?」

恵美「うーん……バターを多めに、とか」

P「なるほど」

恵美「あとは、たっぷり愛情を込めること……なんちゃって」

P「いや、それは大事なことだと思うよ」

恵美「そう?」

P「もし俺が一人でこのパスタを作って食べても、心までは満たされないと思うんだ」

恵美「……うん」

P「恵美が作ってくれて、二人で一緒に食べるからこそ、今は満たされてるなーって感じられるよ」

恵美「えへへ、アタシも幸せだよっ。食事って、幸せを共有することなのかもね……」


22 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:03:53.29 :Hk0r5s9h0

P「さて、ごちそうさま。片付けは俺が済ませるな」

恵美「えっ? いいよ、アタシがやるから」

P「恵美は料理を作ってくれたじゃん。片付けくらい任せてくれよ」

恵美「ん~、じゃあそうしよっかな」

P「すぐ戻るから待っててくれ」

恵美「プロデューサーがいないと退屈だな~」

P「ほんの数分だろ」

恵美「まあ、そうなんだけどね」

P「雑誌でも読んでいればいいよ。じゃ、後でな」

恵美「はーい」

恵美(あっ……! これ、読んでみよっと……)


23 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:04:53.29 :Hk0r5s9h0

数分後

P「ただいまー。あれっ、その本は……」

恵美「ああ、おかえり。プロデューサー」

P「それ、百合子の本だろ?」

恵美「うん。掃除した時にちょっと気になってたんだ」

P「俺も読んだよ。冒頭から面白いよな」

恵美「ん~……アタシにはちょっと難しいかも。小説って文字ばっかりなんだねー」

P「そりゃそうだろ」

恵美「でもね、いいなって思った主人公のセリフはあるよ」

P「へえ、どれだ?」

恵美「『それでも僕は、君の孤独に触れたい』だってさ」

P「ふーん」

恵美「優しいよね……プロデューサーみたい」

P「俺はこんな気取ったことは言えないよ」


24 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:05:58.88 :Hk0r5s9h0

恵美「アタシ、百合子の気持ちがちょっと分かったかもしれない」

P「どういうことだ?」

恵美「小説の登場人物が、プロデューサーと重なることがあるってよく言ってるから」

P「ああ……百合子から聞いたことがあるな」

恵美「――君の孤独に触れたい!」

P「言わないって」

恵美「うーん、残念」

P「女の子って、こんな格好つけたセリフが好きなのかな」

恵美「アタシは嫌いじゃないよ」

P「じゃあ、このセリフも好き?」

恵美「どれどれ?」

P「『世界中が君の敵になっても、僕は君の味方だ』……どうだ?」

恵美「ふーん」


25 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:06:57.72 :Hk0r5s9h0

P「あんまり気に入ってないみたいだな」

恵美「悪くはないけど、現実味がなさすぎない?」

P「俺はこの主人公の気持ち、分かるけどなあ」

恵美「そうなんだ」

P「世界中が恵美の敵になっても、俺は恵美の味方でいるよ!」

恵美「……うん、やっぱリアルじゃないかな」

P「そうかー、残念だ」

恵美「世界中を敵に回すって、アタシは一体何をしたの? って話だし」

P「確かに」

恵美「でも、一緒にいてくれるのは嬉しいよ。ありがと」


26 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:08:00.45 :Hk0r5s9h0

P「あー、何だか帰りたくないなあ」

恵美「どしたの? プロデューサーまで」

P「恵美とずっと喋っていたいって、急に思ったんだ」

恵美「にゃはは、まったりした時間っていいよね~」

P「まだ帰らなくても大丈夫?」

恵美「うん、遅くなるって言ってあるから」

P「そっか」

恵美「あっ、テレビつけようよ。まだ時間はあるからさ~」

P「ん、オッケー」


27 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:09:03.01 :Hk0r5s9h0

恵美「このバラエティ番組でいい?」

P「あー、何でもいいよ」

恵美「あっ、期待してないでしょ? この番組、中身はないけど面白いんだからね!」

P「中身はないんだ」

恵美「でも笑えるよ」

P「それはいいことだな」

恵美「リラックスして見るのにちょうどいいノリなんだよねー」

P「なるほど、じゃあ俺もリラックスして見るか」

恵美「アタシもそうしよっかな~」

P「ああ、思いっきりくつろいでいいぞ」

恵美「じゃあ、プロデューサーのとなりで、くっつて見るね♪」

P「お、おう……」


28 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:09:54.24 :Hk0r5s9h0

恵美「あははっ、この芸人さん面白いよね~」

P「な、なあ恵美……」

恵美「ん?」

P「さすがに密着しすぎじゃないかな」

恵美「……」

P「な、何か喋ってくれないと困るんだけど……」

恵美「……さっき、プロデューサーが言ったよね?」

P「えっ?」

恵美「アタシのこと、本当は誰かに甘えたい寂しがり屋に見えるって」

P「ああ、うん」

恵美「それね、当たってるから……。えっと…………甘えても、いい?」

P(恵美は恥ずかしそうに顔を赤らめている……。か、可愛い……)


29 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:10:53.68 :Hk0r5s9h0

恵美「ね、ちょっとだけ……」

P「ああ、いいよ」

恵美「プロデューサーにくっついてると、温かいね」

P「そう言われると照れるな」

恵美「あとね、何だか安心する……」

P「寂しいときは、いつでもこうしていいからな」

恵美「うん、ありがと…………きゃっ!」

P「あ、ごめん。髪を撫でられるのは嫌だったか?」

恵美「ううん、びっくりしただけだよ」


30 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:12:09.26 :Hk0r5s9h0

P「本当に? 嫌だったら言っていいんだからな」

恵美「嫌じゃないって! えっと……甘えるのに慣れてないから、びっくりして……」

P「あー……じゃあお互い様だな」

恵美「どういうこと?」

P「俺も女の子に甘えられるのって、慣れてないからさ」

恵美「えー、嘘っぽいなあ」

P「疑うような目で見ないでくれよ」

恵美「もっと撫でてくれたら信じてあげる……なんてね」

P「わ、分かったよ……」

恵美「ん……気持ちいい……。どうしよう、このままずっと甘えちゃいそう……」

P「ああ、気が済むまで甘えてくれ」


31 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:13:13.33 :Hk0r5s9h0

恵美「こんなところ、人に見られちゃったらまずいよね」

P「大丈夫だよ、誰もいないから」

恵美「だよね……やっぱ、アタシの気のせいかな」

P「ん?」

恵美「物音が聞こえた気がしたんだよね。誰かが来たのかと思った」

P「さすがにこの時間だし、誰も訪ねてこないよ」

恵美「だよねー」

P「シアターの関係者が来るなら、連絡を入れてくれるはずだしな」

恵美「何も連絡はないの?」

P「そうだな…………あっ」

恵美「どしたの?」

P「恵美の話を聞くときに、スマホの電源を切ってたんだった」

恵美「…………あっ」


32 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:14:22.57 :Hk0r5s9h0

P「電源を入れなきゃ…………うわっ! 何だこのメールの数!?」

恵美「ねえ、足音が聞こえるよ! 廊下の方!」

P「本当だ、こっちに近づいてくる」

恵美「怪しい人じゃないよね!? ちょっと怖いんだけど――」


――バンッ!!

莉緒「どうしてメールに返事してくれないよ、プロデューサーくん!!」

このみ「せっかく飲みに誘ってるのに~!」


恵美「うわっ! びっくりした!」

P「このみさんと、莉緒!? な、何してるんですか……?」


33 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:15:29.93 :Hk0r5s9h0

このみ「何してるって……それはこっちのセリフよ!」 

莉緒「そうそう! どれだけメールを無視するつもりなの!?」

P「ご、ごめん……」

莉緒「それに、プロデューサーくんと恵美ちゃん、やけに距離が近くない?」

このみ「……二人で何してたの?」

P「な、何もしてないですよっ! なあ、恵美!?」

恵美「う、うんっ! 一緒にテレビ見てただけだよね!」

莉緒「ふーん……」

このみ「怪しい……」

P「このみさんたちは、お酒を飲んでいたんですか?」

このみ「そうよ。プロデューサーも合流しないかと思って誘ったんだけど……」

莉緒「反応がないからシアターまで来ちゃったってわけ」


34 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:16:26.70 :Hk0r5s9h0

P「誘いは嬉しいけど、恵美もいるから……」

このみ「確かに、未成年を飲み屋には連れて行けないわね」

莉緒「じゃあ、お酒はやめてカラオケにしない? それなら高校生でも問題ないでしょ?」

恵美「カラオケ? 行きたい行きたいっ!」

このみ「ナイスアイデアね、莉緒ちゃん」

P「まあ、それならいいかな……」

莉緒「よーし、決定ね!」

恵美「みんなで盛り上がっちゃお~」

このみ「プロデューサー、すぐに出発できる?」

P「いえ、ちょっとだけ待っててください。戸締りの確認だけ済ませてきますんで」

このみ「オッケー、お願いね」


35 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:17:24.46 :Hk0r5s9h0

☆レッスンルーム

P「この部屋も戸締り問題なし……っと。よーし、これで全部だな」

恵美「……プロデューサー」

P「うわっ、恵美!?」

恵美「えへへ、抜け出して来ちゃった」

P「びっくりした……。一体どうしたんだ?」

恵美「えっとね……もうちょっとだけ、二人で話したいと思って……」

P「ああ、急に賑やかになっちゃったもんな」

恵美「うん。賑やかなのも好きだけどね」

P「このみさんと莉緒はどうしてる?」

恵美「近所のカラオケ屋さんを調べてるよ。料理の美味しいお店がいいんだって」

P「ふーん」


36 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:18:22.41 :Hk0r5s9h0

恵美「見て、月が綺麗だよ」

P「本当だ」

恵美「プロデューサー、今日は本当に……ありがとう」

P「どうしたんだよ、改まって」

恵美「アタシね、もっと素直に自分の気持ちを言えるようになりたい、って思ったよ」

P「そうか」

恵美「だから……これからも時々は、プロデューサーに甘えてもいい?」

P「もちろんだよ。俺でよければいつでも頼ってくれ」

恵美「えへへ、嬉しいなあ」

P「また今日みたいに、まったり過ごす時間を作ろうな」

恵美「うん、絶対にね!」


37 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:19:11.28 :Hk0r5s9h0

P「さて、そろそろ戻ろう。二人が待ってる」

恵美「そうだね、急がなくちゃ」

P「カラオケも楽しみだなー。ワクワクする」

恵美「本当に、シアターにいると楽しいことばっかり! 寂しいことも忘れちゃうよ」

P「もう寂しくなくなったか?」

恵美「うん! 今はね、穏やかな気持ちでいっぱいなんだ……」

P「そうか、良かった」

恵美「これからも、こんな幸せな日が続いたらいいなあ」

P「きっと大丈夫だよ。ほら、行こう!」

恵美「うんっ!」

恵美(これからも、優しい時間が続きますように……)


おわり


38 :◆c4YEJo22yk :2017/05/04(木) 20:20:00.49 :Hk0r5s9h0

☆過去作

【【ミリマスSS】百合子「耳をすませば」

【ミリマスSS】P「星のカービィSDXです」このみ「懐かしいわね」

【ミリマスSS】このみ「マリオカート?」P「SFC版です」

【ミリマスSS】百合子「ここが天狗の舞い降りし神の山……」P「高尾山な」

【ミリマスSS】このみ「温泉旅行よ!」P「いや、仕事ですから」

【ミリマスSS】P「スーパーボンバーマン3です」このみ「任せなさい!」

【ミリマスSS】百合子「まるで二人だけの逃避行ですね!」P「大げさだな」

【ミリマスSS】このみ「時にはレトロなゲームセンターで」

【ミリマスSS】このみ「スーパーマリオワールド?」P「面白いんですよ」

【ミリマスSS】恵美「冬の日、温もりに気付いた」


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